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バイク乗りに必須の防振ホルダー選び

スマホフォルダー

大切なスマホのカメラが壊れる?バイク特有の高周波振動にご用心

最近のツーリングでは、スマートフォンのナビアプリが欠かせない存在になっていますよね。知らない土地でもスイスイ走れるのは便利なのですが、実はバイクに取り付けているスマホには、想像以上の負担がかかっていることをご存じでしょうか。特に気をつけたいのが、エンジンの振動によるスマホカメラの故障です。最近のスマートフォン、特にiPhoneなどのハイエンドモデルには、写真や動画をきれいに撮るための光学式手ブレ補正機能やオートフォーカス機能が搭載されています。これらの機能はとても繊細な部品で構成されていて、磁気センサーやジャイロセンサーが微妙な動きを感知してレンズを動かしているんです。

ところが、バイクのエンジンから発生する細かくて速い振動、いわゆる高周波振動が、この繊細なセンサーたちにとっては大敵なんです。特に単気筒エンジンの強い鼓動や、高回転まで回した時の微細なビリビリとした振動は、スマホ内部の機構に深刻なダメージを与える可能性があります。長時間この振動にさらされ続けると、センサーが誤作動を起こしたり、最悪の場合は物理的に破損してしまったりします。ツーリング先で絶景を撮ろうと思ってカメラアプリを立ち上げたら、画面が波打ってしまって何も撮れない、ジジジという異音が止まらない、なんていう悲しいトラブルに見舞われるライダーさんが実は後を絶ちません。

スマホのカメラ修理代って、機種によっては数万円かかることもあって、めちゃくちゃ痛い出費になってしまいます。せっかくの楽しいバイクライフが修理代で圧迫されるなんて絶対に避けたいですよね。だからこそ、ただスマホを固定できればいいというわけではなく、バイク特有の振動からスマホを守ってくれる機能を持ったホルダーを選ぶことが、愛車とスマホを長く大切にするための第一歩なんです。まだ普通のホルダーを使っているという方は、転ばぬ先の杖として、対策を急ぐことを強くおすすめします。

デイトナ・クアッドロック・カエディア!信頼できる振動吸収ダンパー付きホルダーの正解

では、具体的にどんなスマホホルダーを選べばいいのかというと、キーワードは振動吸収ダンパーです。これはホルダーとバイクの取り付け部分の間に挟み込むゴムやバネのような機構のことで、エンジンから伝わってくる有害な振動をそこで減衰させ、スマホ本体に伝わるダメージを大幅にカットしてくれる優れものです。この機能がついているかどうかで、スマホの生存率は大きく変わります。

まず候補に挙がるのが、世界中のライダーから絶大な信頼を得ているQuad Lock(クアッドロック)です。このメーカーの最大の特徴は、専用のスマホケースとマウントをひねるだけで固定できる手軽さと、オプションで追加できる衝撃吸収ダンパーの性能の高さです。見た目も非常にシンプルでスタイリッシュなので、どんなバイクのデザインも損なわないのが嬉しいポイントですよね。ダンパーを追加することで特定の周波数の振動を90%以上カットできるというデータもあり、安心感を買うという意味では間違いのない選択肢と言えます。

次に、日本のライダーに寄り添った製品開発で人気急上昇中のKaedear(カエディア)も見逃せません。カエディアの魅力はなんといってもコストパフォーマンスの良さです。高機能な振動吸収モジュールを搭載していながら、手に取りやすい価格帯で提供してくれているので、初めて振動対策をするという方や、予算を抑えたい学生ライダーさんにとっても強い味方です。ホールド方式も、置くだけでカチャッとロックされる手軽なものから、ガッチリ挟み込むタイプまでバリエーションが豊富なので、自分の使いやすいスタイルに合わせて選べるのもメリットですね。

そして、バイク用品の老舗であるデイトナも忘れてはいけません。デイトナが取り扱うSP CONNECTシリーズなども、独自の防振モジュールを展開しており、ドイツ品質の堅牢さと機能美を兼ね備えています。どのメーカーを選ぶにしても、必ず防振機能やダンパーがセットになっているか、あるいは追加できるかを確認してから購入するようにしましょう。このひと手間が、数万円の修理代を浮かすことにつながるんです。

ハンドル周りをスッキリさせて失敗しない取り付け位置と工夫

振動に強いホルダーを手に入れたら、次は取り付けです。ここで大切なのは、見やすさと安全性を両立させつつ、振動の影響を最小限に抑える配置を考えることです。バーハンドルのバイクであれば、ハンドルのパイプ部分に直接クランプできるので比較的自由度が高いですが、セパレートハンドルのバイクの場合は、取り付けスペースが限られてくるため工夫が必要です。

おすすめなのは、ステムホールを利用したマウントバーや、ハンドルクランプに共締めするタイプのマルチバーホルダーを活用することです。これにより、メーターの視認性を妨げず、かつライディング中に視線を大きく落とさなくてもナビを確認できる絶妙な位置にスマホをセットすることができます。視線の移動が多いと運転の疲れにもつながりますし、何より脇見運転のリスクが高まってしまうので、自分が自然に目線を送れる位置を探ってみてください。

また、取り付けの際は、アームの角度にも気を配りましょう。アームを長く伸ばしすぎると、てこの原理で揺れが増幅されてしまい、せっかくのダンパーの効果が薄れてしまうことがあります。できるだけ重心を低く、コンパクトに取り付けるのが振動を抑えるコツです。そして、ホルダー本体のボルトが走行振動で緩んでこないように、定期的な増し締めも忘れないでくださいね。特に鼓動感の強いバイクは、その分ネジ類への攻撃性も高いので注意が必要です。

スマホホルダーは一度取り付けると付けっぱなしにしがちですが、洗車のタイミングなどでゴムパーツの劣化がないか、ダンパーがちゃんと機能しているかをチェックしてあげると安心です。快適なナビ環境を整えて、不安なくツーリングを楽しめるように準備を万端にしておきましょう。しっかり対策すれば、バイクの振動なんて怖くありませんよ。